「薬膳」というと、どんなイメージがあるでしょうか?
薬くさい、苦い、特別な食材を使わないといけない…etc.(笑)
これ全部、わたしが薬膳を学び始める前に思っていたことです。
10年以上前、気負って学び始めましたが、
何も特別なことはなく、
いつものお買い物をしているスーパーマーケットで購入できる食材で、
薬膳は作ることができるのです。
では、なぜ、薬膳って難しい、と思われがちなのでしょうか…?

薬膳とは…
薬膳とは、中医学(中国伝統医学)の考え方と、食材の特性を活かして、テーマを持って作るお料理のことです。
中医学とは、中国に古くから伝わる伝統医学の略で、
その考え方には、「陰陽五行(いんようごぎょう)」という思想が深く関わっています。
簡単に言うと、
人と自然はつながっているよ~とか、人のこころと身体はつながっているよ~とか、
「つながり」を大切にする、という考え方です。
もうひとつの、食材の特性とは、
例えば、温める食材とか、冷やす食材とか、聞いたことがあるかと思います。
他にも、味の違い、また、
「どの臓器に働きかけるのかが決まっている」
というのが、薬膳の特徴的な考え方です。
このふたつの考え方を用いて、
テーマ(例えば、春、夏などの季節や、冷え性、花粉症などの体質など)を決めて作るお料理を、
「薬膳」といいます。
薬膳は、天と地と人のご縁です
天とは、空高いところ、
地とは、地面の深いところ、
そのあいだに、私たち人も花や木々、動物たちも生きています。
天は風で気候を作り、地はその気候をうけて命を育み、
私たちは、天と地の影響を受けながら、生きている…
天と地と、人のつながりを意識する、
それが、薬膳のベースにある、
中医学の考え方です。
…ちょっと難しく感じますよね(^_^;)
この「考え方」のところが、ちょっとね、
難しく感じるのだと思います。
以前、生徒さまから、言われたことがあるのです。
「薬膳、中医学って、これまで使っていない、知らなかった考え方だから、
難しいんですよね~」って。
たしかに、わたしも最初のころはそう思っていました。
学生のころ学んだ家庭科の授業のベースは栄養学で、
それがどの食材にあるのか細かくは知らないながらも、
例えば、ビタミンやミネラル、たんぱく質や炭水化物などの言葉は、
聞き覚えがあるものばかり。
当たり前に、わたしたちの頭の中にありますよね。
でもね、
寒い冬には、温かいシチューやおでんが食べたくなって、
暑い夏には、トマトやきゅうりの丸かじりがしたくなって、
そんな、頭ではなく、
身体が欲すること、こころに沁みついていることが、
実は、薬膳の基本なのです。
そう思うと、
頭で理解しようとしすぎず、
こころと身体を研ぎ澄ませて、感覚のスイッチを入れるだけで、
わたしたちの中にはちゃんと、薬膳的な心得が兼ね備えられている、
今は、そう思っています。
おいしいなぁ…という感覚
わたしたちは気づかないうちに、
頭で食べていることがほとんどかもしれません。
これは、身体にいいかな?
これを食べると太るかな?
食事の時間だから食べなくちゃ、などなど。
まずは、頭で食べるのを少しお休みして、
自分のこころと身体が満たされるように、食べてみましょう。
身体だけじゃないのが、大事なポイントです♪
あぁ~おいしい♡
と感じる時間を過ごすこと、
それが薬膳のはじめの一歩です。